裏ハムラのダウンタイム真実|腫れのピークはいつ
目の下のクマを根本から解消する「裏ハムラ法」。その高い効果に魅力を感じつつも、「腫れのピークはいつ?」「仕事は何日休めばいい?」といったダウンタイムへの不安から、一歩踏み出せずにいませんか?
手術後の腫れは2〜3日目がピークで、大きな腫れが引くには1〜2週間ほどかかります。実は、この回復期間中の過ごし方こそが、数ヶ月後の最終的な仕上がりを大きく左右する、極めて重要な期間なのです。
この記事では、手術当日から完成までの全経過を追いながら、気になる内出血の変化、周囲にバレずに乗り切る工夫、そして万が一の異常を見抜くサインまで、形成外科専門医が徹底解説します。あなたの不安を安心に変え、理想の目元を手に入れるための全てがここにあります。
監修:医師 河之口 大輔(形成外科専門医・美容外科専門医(JSAPS))

裏ハムラ法のダウンタイム全経過【〜1ヶ月】
裏ハムラ法の手術後、ご自身の目元がどのように変化していくのか、その経過は最も気になる点かと思います。手術後の不安を少しでも和らげられるよう、ここでは手術当日から最終的な仕上がりまでの一般的な経過を、時期ごとに詳しく解説します。
もちろん個人差はありますが、大まかな回復の流れを知っておくことで、心構えができ、安心してダウンタイムをお過ごしいただけるはずです。
手術当日〜3日目 腫れと痛みのピーク
手術直後から3日目までは、腫れや痛み、内出血が最も強く現れる時期です。これは、手術による組織への侵襲(しんしゅう)に対して、体が正常な治癒反応を示している証拠でもあります。
特に、手術翌日から3日目にかけて腫れのピークを迎えることが多く、目の周りが腫れぼったく、目が開けにくいと感じるかもしれません。痛みはジンジンとした拍動性のものが中心ですが、クリニックから処方される痛み止めで十分にコントロールできる範囲です。
この時期の主な症状
腫れ・むくみ
目の下が最も強く腫れます。一時的に涙袋が見えなくなることもあります。
内出血
皮膚の薄い目の周りに、赤紫色や青紫色の内出血が現れます。
痛み
処方された痛み止めを服用することで、日常生活に支障がない程度に抑えられます。
その他の症状
結膜(白目の部分)がゼリー状に腫れる「結膜浮腫」や、涙が出やすくなる、目がゴロゴロするといった症状が出ることがあります。
この時期は、クリニックの指示に従って目元を適切に冷やすことが重要です。タオルで包んだ保冷剤などを使い、1回10分程度を目安に、こまめに冷やすことで炎症を抑え、腫れの軽減につながります。
4日目〜1週間 内出血が黄色く変化し吸収される時期
手術後4日目あたりから、つらい症状のピークは過ぎ、本格的な回復期に入ります。大きな腫れは徐々に引き始め、見た目の変化も少し落ち着いてくるでしょう。
この時期の最も特徴的な変化は、内出血の色です。赤紫色だった内出血は、青緑色を経て黄色へと変化していきます。これは、血液中のヘモグロビンという赤い色素が、体内で分解・吸収されていく過程で起こる自然な色の変化です。黄色くなってきたら、内出血が治りかけているサインですのでご安心ください。
内出血は重力の影響で、徐々に頬の下の方へ移動しながら薄くなっていきます。痛みはほとんどなくなり、腫れも日に日に引いていくのを実感できる時期です。多くのクリニックでは、この時期に術後の検診を行います。
【医師が回答!よくあるご質問】
Q. 内出血が黄色く広範囲に広がってきました。悪化しているのでしょうか?
A. ご心配いりません。黄色い内出血は、治癒過程の最終段階で見られる正常な反応です。これは、血液の色素であるヘモグロビンが分解され、ビリルビンという黄色い物質に変化したものです。身体が内出血を吸収している証拠であり、あと数日で自然に消えていきますので、ご安心ください。
2週目〜1ヶ月 大きな腫れが引き完成形が見え始める
手術から2週間が経過すると、ダウンタイムはかなり落ち着きます。大きな腫れや目立つ内出血はほとんどなくなり、多くの方がメイクでカバーすれば問題なく日常生活を送れるようになります。
この時期になると、目の下のふくらみとくぼみが解消され、手術の効果をはっきりと実感できるようになるでしょう。従来の脂肪を除去するだけの脱脂術では、時に目元がくぼんでしまい、かえって老けた印象になる懸念がありました。
しかし、裏ハムラ法はご自身の脂肪をくぼんだ部分へ再配置する(Fat repositioning)ことで、平らで若々しい輪郭を回復させることを目的としています。このため、不自然なくぼみを作ることなく、自然なボリュームを保った仕上がりが期待できるのです。
ただし、見た目には分からなくても、触ると少し硬さ(拘縮:こうしゅく)を感じたり、朝方にむくみが残っていたりします。拘縮とは、傷が治る過程で組織が一時的に硬くなる現象で、時間とともに必ず柔らかくなっていきますので、焦らずに経過を見守りましょう。
3ヶ月〜半年後 組織が完全に馴染み最終的な仕上がりに
手術から3ヶ月も経つと、残っていたわずかなむくみや拘縮もほとんどなくなり、移動させた脂肪組織が完全に馴染んで最終的な仕上がりとなります。表情を動かしたときの違和感もなくなり、非常に自然な状態になります。
裏ハムラ法が長期的に安定した結果をもたらす理由は、単に脂肪を取り除く対症療法ではなく、目の下の凹凸の原因となっている解剖学的な構造そのものを整える根本的な治療だからです。これにより、従来の脂肪除去術後に見られた「くぼみ目」のリスクを回避し、効果が長持ちします。
この頃には、笑ったときに涙袋がくっきりと現れるようになったり、コンシーラーが不要になったりと、メイクの楽しみが増えたと感じる方も少なくありません。ここまでくれば、ダウンタイムはほぼ終了と言えるでしょう。
もし、ご自身のクマの状態やダウンタイムについてさらに詳しく知りたい場合、また仕上がりに気になる点がある場合は、ぜひ一度当院のカウンセリングへお越しください。専門の医師が丁寧にお話を伺い、あなたに最適な治療法をご提案します。
ダウンタイム中の正しい過ごし方と注意点
手術後のダウンタイムは、仕上がりの美しさを決定づける極めて重要な期間です。「腫れはいつ引くの?」「普通の生活にはいつ戻れる?」など、多くのご不安があることと思います。
裏ハムラ法は、単に脂肪を除去するのではなく、ご自身の脂肪を活かして目の下の構造を解剖学的に整え直す、非常に繊細な手術です。研究においても、脂肪を温存し中顔面の軟組織を再配置するアプローチの重要性が示唆されています。だからこそ、術後の丁寧なセルフケアが、理想的な結果を得るための鍵となります。
ダウンタイム中の過ごし方一つで、回復速度や最終的な仕上がりが変わることもあります。これからご説明するポイントをしっかり押さえ、安静にお過ごしください。
メイク・コンタクトレンズ・洗顔・入浴はいつから可能か
手術後のデリケートな目元は、感染や炎症を防ぐため、日常生活にいくつかの制限が必要です。特にメイクや洗顔は、いつから再開できるか気になる方が多いでしょう。
一般的な目安は以下の通りですが、回復の進み具合には個人差が大きいため、必ず担当医師の指示を最優先してください。
| 項目 | 再開の目安 | 医師からのワンポイントアドバイス |
|---|---|---|
| 洗顔(水・ぬるま湯) | 手術後3日目以降 | 目元をゴシゴシこすらず、優しく洗い流すようにしてください。傷口に刺激を与えないことが大切です。 |
| 洗顔(洗顔料の使用) | 手術後1週間(検診後)以降 | よく泡立てた泡で、傷に直接触れないよう優しく洗いましょう。スクラブ入りの洗顔料は避けてください。 |
| シャワー | 手術当日から(首から下のみ) | 顔や髪を洗う際は、傷口が濡れないよう、上を向くなど工夫が必要です。 |
| 入浴(湯船に浸かる) | 手術後1週間(検診後)以降 | 長時間の入浴は血行を促進し、腫れをぶり返させる可能性があります。最初は短時間で済ませましょう。 |
| メイク(アイメイク以外) | 手術後3日目以降 | ファンデーション等は可能です。落とす際は、目元に負担をかけない拭き取りタイプのクレンジングが推奨されます。 |
| メイク(アイメイク) | 手術後1週間(検診の翌々日)以降 | アイシャドウやマスカラは、医師の許可が出てからにしましょう。清潔な道具を使用することも重要です。 |
| コンタクトレンズ | 手術後1週間(検診後)以降 | 装着時にまぶたを強く引っ張ると負担がかかります。違和感があれば無理せずメガネを使用してください。 |
【医師が回答!よくあるご質問】
Q. なぜ術後すぐに洗顔料を使ったり、メイクをしたりできないのですか?
A. 理由は大きく2つあります。1つ目は**「感染のリスク」**です。手術直後の傷口は、皮膚のバリア機能が一時的に低下しており、細菌が侵入しやすい状態です。洗顔料や化粧品の成分が傷口に入ると、感染やアレルギー反応を引き起こし、炎症を長引かせる原因となります。
2つ目は**「物理的な刺激」**です。顔を洗ったりメイクをしたりする際の「こする」「押さえる」といった行為が、手術でダメージを受けたデリケートな組織への負担となります。この刺激が、腫れや内出血を悪化させる可能性があるのです。安全に美しい仕上がりを得るため、必ず医師の指示をお守りください。
仕事復帰の目安と周囲にバレにくくする工夫
「いつから仕事に戻れるか」「周りの人に気づかれないか」は、多くの方が心配される点です。仕事復帰のタイミングは、職種やダウンタイムの症状の程度によって大きく異なります。
仕事内容別の復帰目安
デスクワーク・在宅ワーク
腫れのピークを過ぎる手術後2〜3日目から復帰される方が多いです。ただし、PC作業で目を酷使すると疲れやむくみが出やすいので、適度な休憩を心がけましょう。
接客業など人と対面する仕事
メイクで内出血をある程度カバーできるようになる、手術後1週間程度が目安です。
体を動かす仕事・体力仕事
血行が良くなり腫れが悪化する可能性があるため、少なくとも手術後1〜2週間は控えるのが望ましいでしょう。
周囲にバレにくくする工夫 ダウンタイム中、特に最初の1週間は腫れや内出血が気になる時期です。以下のアイテムや工夫で、上手にカモフラージュすることができます。
メガネやサングラスを上手に活用する
フレームが太めのメガネや、色の薄いサングラスは、自然に目元を隠してくれます。ブルーライトカット機能付きの伊達メガネも、PC作業中の目の保護とカモフラージュを両立でき、おすすめです。

メイクでカバーする(術後1週間以降)
内出血の色に合わせてコンシーラーを選ぶのがポイントです。色の変化に合わせて使い分けると、より自然に隠せます。
- 赤紫色〜青紫色の内出血 → イエロー系やオレンジ系のコンシーラー
- 黄色く変化した内出血 → ベージュ系やオークル系のコンシーラー
髪型を工夫する
前髪を下ろしたり、サイドの髪を顔周りに持ってきたりすると、目元に自然な影ができて目立ちにくくなります。
周囲への伝え方を準備しておく
万が一指摘された場合に備え、「アレルギーで目が腫れていて」「寝不足でひどいクマができてしまって」など、自然な理由を考えておくと、落ち着いて対応できます。
飲酒・喫煙・運動など血行を促進する行為の制限期間
ダウンタイム中は、血行を過度に促進する行為を控えることが、腫れや内出血を長引かせないための最重要ポイントです。
| 制限される行為 | 制限期間の目安 | 医学的な理由 |
|---|---|---|
| 飲酒 | 少なくとも術後1週間(可能なら2週間) | アルコールには血管を拡張させ、血流を増加させる作用があります。これにより、腫れや内出血、痛みが悪化する可能性があります。 |
| 喫煙 | 少なくとも術後1ヶ月(禁煙を推奨) | タバコのニコチンは血管を強力に収縮させ、組織への血流を著しく悪化させます。傷の治りに必要な酸素や栄養が届きにくくなり、回復の遅延や感染症のリスクを高めます。 |
| 激しい運動 | 少なくとも術後2週間 | ランニングや筋トレなど心拍数が上がる運動は血行を促進し、腫れや内出血を悪化させる原因となります。軽い散歩程度から再開しましょう。 |
| 長時間の入浴・サウナ | 少なくとも術後2週間 | 体を深部から温めすぎると血行が過剰に良くなるため、腫れが引くまではシャワーで済ませるのが賢明です。 |
裏ハムラ法は、適切な手技で行われれば主要な合併症が少ない安全性の高い手術と報告されています。しかし、その安全性は術後の適切なケアが伴ってこそ確立されるものです。特に喫煙は、仕上がりの質に直接影響を及ぼす可能性があるため、この機会に禁煙もご検討いただくことを強くお勧めします。
術後の回復を早める食事と推奨されるケアグッズ
ダウンタイムを少しでも快適に、そしてスムーズに乗り切るためには、体の内側と外側からのケアが効果的です。食事や便利なグッズを上手に活用しましょう。
回復をサポートする栄養素
タンパク質(肉、魚、卵、大豆製品など)
新しい皮膚や血管を作るための主材料となり、組織の修復に不可欠です。
ビタミンC(ブロッコリー、キウイ、パプリカなど)
傷の治癒過程で重要なコラーゲンの生成を助け、血管を丈夫にする働きがあります。
亜鉛(牡蠣、レバー、ナッツ類など)
細胞の生まれ変わりをサポートし、皮膚や粘膜の再生を助けるミネラルです。
ビタミンK(納豆、ほうれん草、ブロッコリーなど)
血液凝固に関わるビタミンで、内出血の吸収を助ける働きが期待できます。
一方で、塩分の多い食事は体内に水分を溜め込み、むくみの原因となるため、できるだけ控えるように心がけましょう。
ダウンタイム中にあると便利なケアグッズ
冷却用の保冷剤・ジェルパック
タオルやガーゼで包み、1回10〜15分程度、目元を優しく冷やすと、炎症反応が抑制され腫れや痛みを和らげることができます。冷やしすぎは血行不良の原因になるため注意しましょう。

高さのある枕やリクライニングチェア
就寝時に頭を心臓より高い位置に保つことで、目元に余計な水分や血液が溜まるのを防ぎ、翌朝のむくみ軽減につながります。
サングラス・伊達メガネ
外出時の紫外線からデリケートな目元を守ると同時に、腫れや内出血を自然にカバーするのに役立ちます。
ダウンタイム中は、鏡を見るたびにご自身の見た目の変化に不安を感じることもあるかもしれません。しかし、これは回復過程で誰もが通る道であり、時間とともに必ず落ち着いていきます。少しでも気になることや心配なことがあれば、決して一人で抱え込まず、いつでも当院にご相談ください。経験豊富な医師とスタッフが、あなたの不安に寄り添い、しっかりとサポートいたします。
裏ハムラ法の不安と疑問を医師が徹底解説
(監修:形成外科専門医・美容外科専門医(JSAPS)河之口大輔)
裏ハムラ法は、目の下の構造的な問題を解決し、若々しい印象を取り戻す効果が期待できる手術です。しかし、ご自身の顔に変化が訪れるダウンタイム中は、さまざまな不安や疑問が浮かぶことでしょう。
加齢によって目の下の脂肪が前に出てきたり、頬の組織が下がったりすることで目立つ「涙袋の下の溝(tear trough deformity)」。裏ハムラ法は、この原因に直接アプローチできる有効な選択肢です。
ここでは、皆様が手術前に抱えやすい具体的な疑問について、形成外科専門医が一つひとつ丁寧にお答えします。
他のクマ治療(脱脂・ヒアルロン酸)とのダウンタイム比較
目の下のクマ治療には、裏ハムラ法の他にもいくつかの選択肢があります。それぞれダウンタイムの期間や特徴が異なるため、ご自身のライフスタイルや求める効果に合わせて最適な治療法を選ぶことが大切です。
| 治療法 | ダウンタイムの目安 | 特徴・医師からの解説 |
|---|---|---|
| 裏ハムラ法 | 【腫れ・内出血】 ・ピーク:術後2〜3日 ・目立たなくなるまで:1〜2週間 | ・目の下のふくらみの原因である脂肪を、くぼんだ部分へ移動・再配置します。 ・皮膚表面に傷がつかず、根本原因にアプローチするため効果が長期間持続しやすいのが特徴です。 |
| 経結膜脱脂法 | 【腫れ・内出血】 ・ピーク:術後2〜3日 ・目立たなくなるまで:1〜2週間 | ・目の下のふくらみの原因である脂肪を「除去」します。 ・皮膚表面に傷はつきませんが、くぼみが強い方が行うと、かえって影が深くなる可能性があります。 |
| ヒアルロン酸注入 | ほぼなし ・軽い内出血や腫れが数日出ることがあります。 | ・くぼんでいる部分にヒアルロン酸を注入して段差を埋めます。 ・注射のみで手軽ですが、効果は一時的(数ヶ月〜1年程度)で、定期的な注入が必要です。 |
裏ハムラ法と経結膜脱脂法は、ダウンタイムの期間こそ似ていますが、手術の目的とアプローチが根本的に異なります。
従来の脂肪を除去するだけの方法は、時に「くぼみ目」という新たな悩みを生み出す可能性がありました。これに対し、多くの研究で示されているように、裏ハムラ法はご自身の脂肪を温存し、凹凸を滑らかにするよう再配置する高度な技術です。
顔の若返りとは、単に何かを取り去るのではなく、若々しい輪郭を「回復」させることです。裏ハムラ法は、顔全体の解剖学的なバランスを整えるという考えに基づいた治療法なのです。どの治療がご自身に適しているか、ぜひ一度当院のカウンセリングでご相談ください。
ダウンタイム中の精神的な落ち込みへの対処法
手術後の腫れや内出血で、普段とは違うご自身の顔を鏡で見て、一時的に不安になったり、気持ちが落ち込んだりすることは、決して珍しいことではありません。これは「本当に綺麗になるのだろうか」という期待と、目の前の現実とのギャップから生じる自然な心の反応です。
ダウンタイム中の精神的な負担を少しでも軽くするために、以下のことを試してみてください。
回復の正しい知識を持つ
「腫れのピークは術後3日目まで」「内出血は黄色くなって消えていく」といった一般的な経過を事前に知っておくだけで、心の準備ができます。過度な心配を防ぐための最も有効な手段です。
他人と比べすぎない
SNSなどで他の人の経過写真を見るのは参考になりますが、回復のスピードや症状の出方には必ず個人差があります。他人と比べて一喜一憂せず、ご自身の体の治癒力を信じて、ゆったりと見守りましょう。
完成までの「過程」と捉える
裏ハムラ法の最終的な完成には3ヶ月〜半年ほどかかります。今はまだ回復の途中段階です。日々の小さな変化を「良くなっている証拠」と捉え、完成形を楽しみにお過ごしください。
不安なときは専門家を頼る
「この症状は正常なのかな?」と少しでも不安に感じたら、決して一人で抱え込まず、遠慮なく当院にご相談ください。あなたの状態を最もよく知る医師からのアドバイスが、何よりの安心材料になります。
左右差・しこり・凹凸など想定外の症状が出た時の判断基準
術後、一時的に左右差やしこり、凹凸を感じてご心配になるかもしれません。しかし、その多くは回復過程で誰にでも起こりうる正常な反応です。慌てずに、まずは症状を冷静に観察しましょう。
【医師が回答!よくあるご質問】
Q. 術後の左右差が気になります。失敗でしょうか?
A. ほとんどの場合、腫れや内出血の引き方が左右で異なるために生じる一時的なものです。利き腕があるように、人の体は元々完全な左右対称ではありません。術後の回復にもわずかな差が出ます。通常、大きな腫れが引く術後1〜2週間で徐々に改善し、3ヶ月ほどでほとんど気にならなくなりますのでご安心ください。
Q. 目の下に硬いしこりのようなものを感じます。
A. それは「瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)」と呼ばれる現象の可能性が高いです。手術で操作した組織が治る過程で、一時的に硬くなる正常な生体反応です。特に術後1ヶ月頃に感じやすく、触るとコリコリとした感触があるかもしれません。この硬さは、3ヶ月〜半年かけて必ず自然に柔らかく、なじんできます。ただし、強い痛みを伴ったり、皮膚が赤くなったりする場合は、クリニックへご連絡ください。
万が一の感染症や血腫を見抜くための初期症状
裏ハムラ法は、研究報告においても主要な合併症が少ない安全性の高い手術とされています。しかし、外科手術である以上、感染症や血腫(術後に出血し血液が溜まる状態)のリスクはゼロではありません。
これらの合併症は、早期発見・早期対応が極めて重要です。以下の症状は、通常のダウンタイムの経過とは明らかに異なります。万が一当てはまる場合は、様子を見ずにすぐに手術を受けた当院にご連絡ください。
【感染症を疑うサイン:通常の経過との違い】
- ☑ 痛み:日に日に楽になるはずの痛みが、逆にどんどん強くなる。ズキズキと脈打つような痛みがある。
- ☑ 腫れ・赤み:一度引きかけた腫れや赤みが、再び強くぶり返してきた。
- ☑ 熱感:患部が明らかに熱を持っている感じがする。
- ☑ 分泌物:傷口(結膜側)から黄色や緑色の膿のようなものが出てくる。
【血腫を疑うサイン:緊急性の高い症状】
- ☑ 急激な腫れ:片方の目だけが、急にパンパンに腫れあがってきた。
- ☑ 強い痛み:目の奥が強く痛む、圧迫されるような痛みを感じる。
- ☑ 視力の変化:視界がぼやける、物が見えにくくなった。
特に血腫は、視力に関わる可能性もあるため緊急の処置が必要です。当院では、こうした万が一の事態にも迅速に対応できる万全の体制を整えております。術後の不安を解消するためにも、気になることがあれば些細なことでも遠慮なくご相談ください。
まとめ
今回は、裏ハムラ法のダウンタイムについて、腫れのピークから完成までの経過、そして正しい過ごし方まで詳しく解説しました。
手術後の腫れや内出血で、普段と違うご自身の姿に不安を感じるかもしれませんが、それは誰もが通る回復への大切なステップです。
腫れのピークは術後2〜3日、目立つ症状が落ち着くまでは1〜2週間が目安です。ご紹介したケアを実践しながら安静に過ごすことが、理想の仕上がりへの一番の近道となります。
回復の経過には個人差があるため、もし少しでも気になる症状や不安なことがあれば、決して一人で抱え込まず、いつでもお気軽にクリニックへご相談ください。正しい知識を持つことが、安心してダウンタイムを乗り越えるための何よりのお守りになります。
参考文献
- Nassif PS. Lower blepharoplasty: transconjunctival fat repositioning.
- Atiyeh BS, Hayek SN. Combined arcus marginalis release, preseptal orbicularis muscle sling, and SOOF plication for midfacial rejuvenation.
- Goldberg RA, Edelstein C, Shorr N. Fat repositioning in lower blepharoplasty to maintain infraorbital rim contour.
- Youn S, Shin JI, Kim JT, Kim YH. Transconjunctival subperiosteal fat reposition for tear trough deformity: pedicled fat redraping versus septal reset