名古屋市「新瑞橋」美容外科・美容皮膚科・形成外科・一般皮膚科

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医師監修|リジュラン効果を期間・費用・副作用まで徹底解説

「肌のハリ不足や小じわを根本から改善したい」そんな願いに応える治療として注目される「リジュラン」。その主成分が、意外にも”サケのDNA”から抽出されたポリヌクレオチド(PN)であることをご存知でしょうか。肌を一時的に潤すのではなく、肌細胞そのものを育て、再生を促すという全く新しいアプローチです。

美容先進国である韓国の調査では、皮膚科専門医235名のうち実に88%がこの治療を実践し、約8割がHIFUなどと併用しているというデータも。なぜ、これほどまでに専門家から支持されるのでしょうか。

この記事では、最新論文の科学的根拠に基づき、リジュランの効果を期間や費用、副作用に至るまで、医師が徹底的に解説します。ご自身の肌悩みに最適な治療法か、ぜひ見極めてください。

(監修:形成外科専門医・美容外科専門医)

最新論文から紐解くPN(ポリヌクレオチド)製剤の科学的根拠

「リジュランやリズネは肌に良いと聞くけれど、一体どんな仕組みなの?」 「本当に科学的な裏付けはあるの?」

PN(ポリヌクレオチド)製剤を用いた治療に関心をお持ちの方から、このようなご質問をよくいただきます。PN製剤は美容医療の分野で注目されていますが、その本質は肌が本来持つ力を引き出す「再生医療」の考え方に基づいています。

PN製剤は、創傷治癒や肌再生、抗炎症作用などを持つことが研究で示されています。肌自身の自己修復能力を補い、細胞組織の修復機能を活性化させるアプローチです。ここでは最新の研究論文で示されているデータをもとに、PN製剤がどのように肌へ働きかけるのか、その科学的な根拠を専門家の視点からわかりやすく解説します。

なぜサケ由来DNAなのか?肌再生を促す作用機序を深掘り

PN製剤の主成分であるポリヌクレオチド(PN)は、サケやマスといった魚類のDNAから抽出・精製されたものです。「なぜ魚のDNAが肌に良いの?」と不思議に思われるかもしれませんが、これには科学的な理由があります。

魚由来のDNAは、人のDNAと非常に近い構造を持っています。そのため、アレルギー反応などの副作用が起こるリスクが低いと考えられています。安全性に配慮しつつ、私たちの身体によくなじむ成分なのです。

PN製剤が肌を再生させる仕組みは、主に以下の2段階で進みます。

  1. 線維芽細胞の活性化 皮膚の真皮層に注入されたPNは、「線維芽細胞」に直接働きかけます。線維芽細胞は、肌のハリや弾力のもととなる成分を作り出す、いわば“美肌工場”のような細胞です。
  2. コラーゲン・エラスチンの産生促進 PNによって活性化した線維芽細胞は、コラーゲンやエラスチンの産生を活発に行うようになります。これにより肌の構造が内側から再構築され、ハリと弾力が生まれます。

また、製剤によって原料となる魚が異なります。例えば、リジュランはサケ、リズネやフィルロードはマスを原料としています。特にフィルロードは、完全養殖が可能なマスを使用することで、より高純度なPNの精製を実現しているという特徴があります。

動物実験で実証されたコラーゲン産生と皮膚弾力性の改善データ

PN製剤の効果は、感覚的なものだけではなく、科学的な研究によっても裏付けられています。動物を用いた研究では、PN製剤を皮膚に投与することで、真皮層のコラーゲン密度が有意に増加したと報告されています。結果として、皮膚の厚みや弾力性が改善することが確認されています。

これは、PNが持つ「組織修復促進作用」によるものです。PNは単に肌の材料を補うのではなく、細胞そのものを元気にします。そして、自らの力で美肌成分を作り出すよう促すのです。具体的には、以下のような働きが知られています。

  • 血管新生作用 新しい毛細血管の生成を促し、皮膚細胞に栄養を行き渡らせます。
  • 抗炎症作用 肌の炎症を抑え、紫外線などのダメージからの回復をサポートします。
  • 組織修復作用 線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。

これらの作用は、しわやたるみの改善だけではありません。ニキビ跡や傷跡、火傷痕といった瘢痕(はんこん)の治療にも応用されています。ある研究では、PN製剤が傷跡の外観や質感を改善させることが報告されており、身体が持つ再生プロセスを活用する新しい治療法として期待されています。

韓国の皮膚科専門医235名への調査で分かったPN製剤の臨床実態

美容先進国である韓国では、PN製剤はすでに広く普及しています。その使用実態について、非常に興味深い調査報告があります。韓国の皮膚科専門医235名を対象に行われたアンケート調査では、PN製剤治療の臨床におけるリアルな姿が明らかになりました。

韓国の専門医によるPN製剤の使用状況

項目調査結果
実践している医師の割合88%
主な治療対象顔の小じわ(頬、目の下、目周り、おでこ)、肌質のむら、乾燥肌
推奨される施術計画4週間隔で計3回の施術を1クールとすることが多い
併用療法の実施率79%が高周波(RF)やHIFU(ハイフ)と併用

この調査から、韓国の多くの専門医がPN製剤を日常的な診療に取り入れていることがわかります。特に顔全体の若返りや肌質改善を目的として使用されています。

また、約8割の医師がHIFUや高周波治療といった他の施術と組み合わせている点は重要です。これは、PN製剤で肌の再生能力を高めつつ、機器による治療で引き締め効果を狙うという、相乗効果を意識した治療が標準的になっていることを示しています。

再生医療としての可能性|単なるスキンブースターとの違い

PN製剤は「スキンブースター」の一種として紹介されることが多いです。しかし、その作用機序は、一時的に肌に潤いを与えるだけの他の製剤とは一線を画します。PN製剤は、肌の根本的な再生能力にアプローチする「再生医療」に近い治療法と言えるでしょう。

一般的なスキンブースター(非架橋ヒアルロン酸など)とPN製剤の違いを下の表にまとめました。

項目一般的なスキンブースターPN製剤
主成分ヒアルロン酸などポリヌクレオチド(DNA断片)
主な目的保湿、短期的なハリ感アップ肌細胞の再生、長期的な肌質改善
作用皮膚に水分を補給する細胞を活性化させ、自己再生能力を高める
アプローチ対症療法的(補う)根治療法的(作り出す)

つまり、PN製剤は老化や紫外線ダメージによって衰えた皮膚のDNAレベルから働きかけます。そして、細胞組織の修復機能を活性化させるのです。肌の土台である真皮層を厚く、健康な状態に再構築することで、持続的なハリ、弾力、潤いの実現を目指します。


Q&A:PN製剤に関するよくあるご質問

Q. PN製剤はなぜ魚のDNAから作られているのですか? A. 人のDNAと構造が非常によく似ているためです。身体へのなじみが良く、アレルギーなどのリスクが低いと考えられています。安全に肌の再生能力を引き出すのに適した成分です。

Q. 他のスキンブースターとの一番の違いは何ですか? A. 一般的なスキンブースターが肌に潤いを与える「対症療法的」なアプローチであるのに対し、PN製剤は違います。肌細胞そのものに働きかけ、自己再生能力を高める「根治療法的」なアプローチが特徴です。肌の土台から立て直すイメージとお考えください。

ご自身の肌悩みにPN製剤が適しているか、どのような治療計画が良いかは、肌の状態によって異なります。さらに詳しく知りたい方は、ぜひ一度当院のカウンセリングにお越しください。専門の医師が、お一人おひとりの肌状態に合わせて最適なご提案をいたします。

(監修:形成外科専門医・美容外科専門医(JSAPS)Re:Birth Clinic NAGOYA 院長 河之口 大輔)

PN製剤の応用と治療効果|医師が解説する専門的アプローチ

PN(ポリヌクレオチド)製剤は、肌にハリや潤いをもたらす治療として知られます。しかし、その真価はそれだけにとどまりません。PN製剤が持つ「組織を修復する力」や「炎症を抑える作用」は、さらに具体的な肌悩みの治療にも応用されています。

再生医療の分野でも注目されるこの成分が、どのようにして様々な肌トラブルにアプローチするのか。医学的な知見や臨床研究の結果を交えながら、専門家の視点で詳しく解説します。ご自身の悩みにPN製剤が適しているか、この記事を通して理解を深めていきましょう。

目尻のシワへの有効性|ヒアルロン酸フィラーとの臨床比較試験の結果

目尻のシワは表情の癖に加え、加齢で皮膚が薄くなることも原因です。PN製剤は、皮膚の根本的な再生を促すことで、このお悩みにアプローチします。真皮層の線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生を促します。これにより、肌自らがハリと弾力を取り戻し、シワが目立ちにくくなるのです。

ある臨床試験では、目尻のシワに対しPN製剤とヒアルロン酸フィラーをそれぞれ注入し、効果と安全性を比較しました。その結果、シワの改善度において両者に統計的に大きな差は見られませんでした。このことから、PN製剤はヒアルロン酸フィラーと同等の有効性を持つ可能性が示されました。

さらに、動物実験の段階では、PN製剤が皮膚の弾力性やコラーゲン組成の改善において、より優れた結果を示したという報告もあります。これはPN製剤が、単に溝を埋めるだけでなく、肌組織そのものを再構築する力を持つことを示唆します。そのため、PN製剤は新しい「再生フィラー」として、シワ治療の有効な選択肢と言えるのです。

治療法PN製剤(リジュランなど)ヒアルロン酸フィラー
作用機序肌細胞を活性化させ、自己再生能力を高める(育てる治療)物理的に溝を埋めてボリュームを出す(補う治療)
効果の発現比較的緩やか(数週間かけて徐々に実感)即時的(注入直後から変化を実感)
得意なこと肌質改善、自然なハリ、ちりめんジワの改善深いシワや凹みを埋める、ボリュームアップ
持続期間繰り返し施術で長期的な効果を維持製剤による(数ヶ月〜2年程度)

Q. ヒアルロン酸とリジュラン、結局どちらが良いですか?
A. 目的によって最適な治療は異なります。すぐにシワを目立たなくしたい、深いシワを埋めたい場合はヒアルロン酸が適しています。一方、時間をかけてでも肌質そのものを改善し、自然なハリ感を出して小ジワを改善したい場合はPN製剤がおすすめです。当院では、お一人おひとりのお悩みや肌状態に合わせて最適な治療法をご提案しますので、ぜひ一度ご相談ください。

ニキビ跡・傷跡・火傷痕への効果|瘢痕治療における応用症例

ニキビ跡のクレーターや手術後の傷跡、火傷の痕といった瘢痕(はんこん)組織の治療は、これまで難しいとされてきました。しかし、PN製剤が持つ組織修復能力は、こうした瘢痕治療においても新たな可能性を示しています。

PN製剤には、創傷治癒プロセスを促進する働きがあります。また、過剰な炎症を抑え、コラーゲンの産生を正常化する作用も持ちます。これにより、硬くなった瘢痕組織を柔らかくし、凹凸や色味を改善する効果が期待できるのです。

実際に、PN製剤を外傷後、術後、熱傷関連など、様々な種類の瘢痕治療に応用した症例研究が報告されています。この研究では、PN製剤による治療で瘢痕の外観や質感が顕著に改善したことが示されました。肌の再生能力を根本から引き出すPN製剤は、諦めかけていた傷跡の悩みにも光を当てる治療法と言えるでしょう。

Q. クレーター状のニキビ跡にも効果はありますか? A. はい、効果が期待できます。PN製剤は、凹んでしまった部分の皮膚再生を促し、コラーゲン生成を助けます。これにより、クレーターの凹凸をなめらかにしていく働きがあります。ただし、深いクレーターの場合は、ダーマペンやレーザー治療など、他の治療法との組み合わせがより効果的な場合もあります。まずは専門医にご自身の肌状態を診察してもらうことが重要です。

効果を増強するコンビネーション治療|HIFU・高周波(RF)との併用が推奨される理由

PN製剤による治療効果をさらに高めるために、他の美容施術と組み合わせる「コンビネーション治療」が注目されています。特に相性が良いとされるのが、HIFU(ハイフ)や高周波(RF)です。これらは熱エネルギーを利用して、肌の引き締めやコラーゲン産生を促す治療です。

この組み合わせが推奨される理由は、それぞれの作用機序が異なることで、相乗効果が生まれるためです。

  • HIFU・高周波(RF)  熱エネルギーで真皮層に意図的に微細なダメージを与えます。体がそれを修復しようとする創傷治癒のスイッチを入れ、コラーゲン生成を強力に促します。
  • PN製剤  コラーゲンなどを作り出す線維芽細胞そのものを活性化させます。肌再生のための「栄養」や「材料」を直接届ける役割を果たします。

HIFUや高周波が「コラーゲンを作る工場を稼働させるスイッチ」だとします。そうすると、PN製剤は「工場の働き手を元気にし、質の良い材料を供給する」役割です。この2つを組み合わせることで、より効率的かつ効果的に、ハリと弾力のある若々しい肌へと導くことができるのです。

Q. HIFUとリジュランは同じ日に受けられますか? A. クリニックの方針にもよりますが、同日施術が可能な場合が多いです。一般的には、HIFUや高周波で肌の土台にアプローチした後に、PN製剤を注入することが推奨されます。これにより、創傷治癒効果を最大限に高めることが期待できます。ただし、お肌の状態によっては期間を空けた方が良い場合もありますので、施術の順番や間隔については、必ず医師にご相談ください。

最適な注入深度と施術間隔|韓国皮膚科医の標準プロトコル

PN製剤の効果を最大限に引き出すためには、注入する「深さ」と「頻度」が極めて重要になります。PN製剤の主成分であるポリヌクレオチドは、線維芽細胞に直接働きかける必要があります。この細胞は肌のハリや弾力をつかさどるため、多く存在する「真皮層」へ正確に届けることが大切です。

一般的に推奨されている標準的な治療計画は以下の通りです。

項目推奨されるプロトコル
初期治療2~4週間間隔で、3~4回を1クールとして集中的に施術する
メンテナンス肌の状態が安定した後、3~6ヶ月に1回のペースで施術を継続する

この治療計画は、肌の再生サイクルに合わせて効果を積み重ねていくためのものです。まず初期治療で肌の再生能力を根本から底上げし、土台をしっかりと作ります。その後は定期的なメンテナンスで、良い肌状態を維持していくという考え方です。

1回の施術でも肌の潤いや化粧ノリの良さを実感される方もいます。しかし、肌質そのものの改善を目指すには、複数回の継続的な治療が推奨されます。当院では、患者様一人ひとりの肌質やライフスタイルを考慮し、最適な治療プランをご提案させていただきます。

(監修:形成外科専門医・美容外科専門医(JSAPS))

医師の視点で語るPN製剤治療の実際と今後の展望

PN(ポリヌクレオチド)製剤による治療は、美容医療の新たな潮流です。単に肌表面を整える「スキンブースター」という枠を超えています。肌細胞そのものの再生を促す「再生医療」に近いアプローチとして注目されています。

加齢や紫外線ダメージで衰えた肌の自己回復力を、根本から引き出す治療法です。この治療法は、美容医療の新たな可能性を秘めています。医師の立場から見ても、その将来性には大きな期待を寄せています。今後のエイジングケア治療の標準になっていくと考えています。

この記事では、治療の最前線にいる医師の視点から解説します。PN製剤治療の実際と、今後の展望について詳しくお伝えします。

当院が実践するパーソナライズPN製剤治療

一人ひとりのお顔立ちが違うように、肌の悩みや状態も千差万別です。そのため、PN製剤治療で満足のいく結果を得ることは簡単ではありません。画一的な方法ではなく、個々の状態に合わせた「パーソナライズ治療」が不可欠です。

当院では、形成外科専門医・美容外科専門医が丁寧にカウンセリングを行います。そして肌診断を行い、患者様の肌質やお悩みの種類を正確に把握します。その上で、以下のような点を総合的に考慮し、あなただけの治療プランを立案します。

  • 製剤の選択 肌のハリや弾力改善には「リジュラン」を。痛みを抑えたい方には「リズネ」を選びます。高純度の製剤を希望される方には「フィルロード」など。各製剤の特徴をふまえ、最適なものを選択します。
  • 注入方法のカスタマイズ 注入する深さや量をミリ単位で調整します。例えば、目元の小じわには皮膚の浅い層へ細かく注入します。頬全体のハリ不足には、少し深い層へ均一に注入するなど。解剖学的な知識に基づき、最適なアプローチを判断します。
  • コンビネーション治療の提案 韓国の皮膚科専門医235名を対象とした調査があります。この調査では、79%もの医師がHIFU(ハイフ)や高周波(RF)治療とPN製剤を併用しているというデータがあります。熱エネルギーによる引き締め効果と、PN製剤による肌再生効果の相乗効果を狙ったものです。当院でも、より高い効果を目指す方には、こうした複合的な治療をご提案しています。

Q&A:なぜ治療法を一人ひとりに合わせる必要があるのですか? A. 肌の厚さ、シワの原因、老化の進行度は人それぞれ全く違うからです。例えば、同じ目元のシワでも、皮膚が薄いことが原因の方と、表情の癖が強い方とでは、最適な注入深度や製剤が異なります。あなたの肌に真に合った治療法を見つけるために、ぜひ一度当院のカウンセリングへお越しください。

研究データから読み解くPN製剤の限界と適切な期待値

PN製剤は肌質を根本から改善する優れた治療ですが、万能ではありません。治療を受ける前に、その限界を正しく理解することが大切です。そして、適切な期待値を持つことが後悔しないための鍵となります。

PN製剤の最も大きな特徴は、「即効性」のある治療ではない点です。ヒアルロン酸フィラーのように、注入直後にシワが消えるわけではありません。肌の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン等の生成を促します。ゆっくりと肌質を改善していく「育成型」の治療なのです。

実際に、目尻のシワに対する有効性をヒアルロン酸フィラーと比較した臨床試験があります。この試験では、シワの改善度において両者の間に統計的な差は認められなかったという報告があります。これは、PN製剤が肌全体の質感を向上させることで、結果的に小じわを目立ちにくくするためです。短期的な評価では差が出にくいと考えられます。

Q&A:1回の治療でも効果はありますか? A. 1回でも肌の潤いやハリ感の向上を感じる方もいらっしゃいます。しかし、多くの場合、目に見える変化を実感し、効果を定着させることは難しいです。そのため、複数回の継続治療が推奨されます。肌が生まれ変わるサイクルに合わせて、じっくりと効果が現れる治療だとお考えください。

過度な期待はせず、「時間をかけて肌の土台を再構築していく」という心構えで治療に臨むことが大切です。

PCLフィラーなど他のバイオスティミュレーター製剤との使い分け

近年、PN製剤のように自分自身のコラーゲン生成を促す注入剤が注目されています。これらは「バイオスティミュレーター」と呼ばれます。その代表格であるPCL(ポリカプロラクトン)フィラーとPN製剤は、作用の仕方が異なります。お悩みに応じて使い分けることが重要です。

PCLフィラーは、注入された製剤の粒子が足場となります。その周りにコラーゲンが生成されることで、肌にハリと自然なボリュームをもたらします。一方、PN製剤は、製剤自体がボリュームを出すのではありません。線維芽細胞を直接活性化させ、肌全体の再生を促し、質感の改善に特化しています。

目尻のシワに対して両者の効果を比較した研究があります。この研究では、12週時点での改善度に大きな差はなかったと報告されています。どちらも有効な選択肢であることが示唆されています。しかし、それぞれの得意分野は異なります。

特徴PN製剤 (リジュランなど)PCLフィラー (エランセ、ゴウリなど)
主な目的肌質の根本改善(ハリ・ツヤ・キメ)自然なボリュームアップ、コラーゲン増生
得意な悩み目元や首の小じわ、毛穴、ニキビ跡頬のこけ、ほうれい線、輪郭形成
効果の現れ方ゆっくり、時間をかけて肌を育てる注入直後からのボリューム+長期的なハリ

どちらの製剤がご自身のお悩みに適しているかは、専門的な知識を持つ医師の診断が不可欠です。

長期的な肌質改善を目指すためのメンテナンスプランと将来性

PN製剤による治療は、一度受けたら終わりではありません。計画的に継続することで、その真価を発揮します。肌のコンディションを長期的に高いレベルで維持するためには、適切なメンテナンスプランが欠かせません。

推奨される治療プラン

  • 導入期(土台作り) 韓国の皮膚科医の標準的なプロトコルでも推奨されています。2〜4週間間隔で3〜4回の治療を集中して行います。これにより、肌の再生サイクルを活性化させ、コラーゲン生成のための土台を築きます。
  • 維持期(メンテナンス) 肌の土台が整った後は、その良好な状態をキープします。そのために、3〜6ヶ月に1回程度のペースで治療を継続することがおすすめです。これにより、加齢による肌の変化のスピードを緩やかにすることが期待できます。

動物実験のデータでは、PN製剤を投与した皮膚でコラーゲン組成や弾力性の向上が確認されています。継続的な治療が、肌の老化プロセスに良い影響を与える可能性が示されています。

PN製剤は、これからのエイジングケアにおいて重要な役割を担います。肌の健康寿命を延ばすための基本的な治療の一つとして、ますます重要になっていくでしょう。将来のお肌のために、計画的なメンテナンスを始めてみませんか。当院では、あなたの肌状態とライフスタイルに合わせた最適な長期プランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、リジュランをはじめとするPN製剤について、その科学的根拠から具体的な治療法まで詳しく解説しました。

PN製剤治療は、ヒアルロン酸のように一時的に肌を補うのではなく、肌細胞そのものを活性化させ、コラーゲン生成を促す「肌を育てる」治療です。効果はゆっくりと現れますが、小じわやハリ不足、肌質といったお悩みを土台から改善し、長期的な美しさを目指せるのが大きな魅力です。

ご自身の肌悩みにどの治療が最適なのか、また他の施術とどう組み合わせるのが良いのかは、専門家による診断が欠かせません。まずは一度カウンセリングで、あなたのお肌の状態をじっくりと見させてください。一緒に最適なプランを考えていきましょう。

参考文献

  1. Jeong GJ, Ahn GR, Park SJ, Hong JY, Kim BJ. A randomized, patient/evaluator-blinded, split-face study to compare the efficacy and safety of polycaprolactone and polynucleotide fillers in the correction of crow’s feet.
  2. Pak CS, Lee J, Lee H, Jeong J, Kim EH, Jeong J, Choi H, Kim B, Oh S, Kim I, Heo CY. A phase III, randomized, double-blind, matched-pairs, active-controlled clinical trial and preclinical animal study to compare the durability, efficacy and safety between polynucleotide filler and hyaluronic acid filler in the correction of crow’s feet.
  3. Rho NK, Han KH, Cho M, Kim HS. A survey on the cosmetic use of injectable polynucleotide: The pattern of practice among Korean Dermatologists.
  4. Polynucleotide-based treatments for various facial scars including combat injuries – PubMed.
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