【医師監修】腕に赤い斑点腕に赤い斑点が出たらまず読む原因ガイド【完全版】
腕にできた赤い斑点。「かゆみがないから大丈夫」と放置していませんか?その安易な自己判断が、実は危険な病気のサインを見逃しているのかもしれません。ひとくちに赤い斑点といっても、押しても色が消えないものは皮膚の下で起きている出血のサインであったり、一つの発疹が24時間以上続く場合は単なる蕁麻疹ではない可能性も。
ごく稀に、命に関わる薬物アレルギーや重篤な感染症の初期症状であることも報告されています。この記事では医師監修のもと、症状別の原因リストであなたの腕の斑点をセルフチェック。正しい対処法を知り、その不安を解消しましょう。
まずはセルフチェック!腕の赤い斑点【症状別】原因リスト
腕にできた赤い斑点。原因がわからず、不安な気持ちになりますよね。
ひとくちに赤い斑点といっても、その正体は様々です。かゆみや痛み、見た目の特徴は、原因を探るための重要なヒント。
ご自身の症状と照らし合わせ、考えられる原因をチェックしてみましょう。
かゆみを伴う赤い斑点
かゆみを伴う場合、皮膚でアレルギー反応や炎症が起きているサインです。
- 蕁麻疹(じんましん): 蚊に刺されたように赤く盛り上がります。通常、一つの発疹は24時間以内に跡形もなく消えるのが大きな特徴です。もし発疹がそれ以上続く場合は、蕁麻疹とは別の病気を考える必要があります※。
- 接触皮膚炎(かぶれ): 化粧品や金属、植物、洗剤など、特定の物質が触れた部分に、かゆみを伴う赤い斑点や水ぶくれができます。
- 虫刺され: 蚊やダニ、ブユなどに刺された部位が赤く腫れ、強いかゆみを感じます。
- アトピー性皮膚炎: 皮膚の乾燥を伴い、良くなったり悪くなったりを繰り返します。特にお子さんの場合、喘息やアレルギー性鼻炎などを合併しやすく、アレルギー体質が関係していることも少なくありません※。
慢性的なかゆみや蕁麻疹には、症状を早く改善し、その効果が長く続く飲み薬(抗ヒスタミン薬)による治療も有効です※。
かゆみがない赤い斑点
「かゆみがないから大丈夫」という思い込みは禁物です。中には注意が必要なケースも隠れています。
- 老人性血管腫: 年齢とともに見られる毛細血管の増殖によるもので、「赤ほくろ」とも呼ばれます。多くの場合、心配はいりません。
- 薬疹(やくしん): 飲んでいる薬へのアレルギー反応で、かゆみを伴わないことも。注意したいのは、ごくまれに重篤な薬物アレルギー(中毒性表皮壊死症など)の初期症状である可能性も報告されている点です※。
- クモ状血管腫: 一点を中心に、クモの足のように細い血管が放射状に広がります。肝臓の機能が低下しているサインのことがあります。
新しく薬を飲み始めてから赤い斑点が出た場合は、自己判断で服用を続けず、処方した医師や薬剤師に必ず相談してください。
また、高齢の方では皮膚の乾燥やバリア機能の低下自体がトラブルの原因になります。特に目に見える発疹がなくても、皮膚内部の水分量低下などが原因でかゆみを感じることもあります※。
痛みや熱感を伴う赤い斑点
赤い斑点にピリピリとした痛みや、触ったときの熱っぽさがあるなら、ウイルスや細菌による感染症かもしれません。
- 帯状疱疹: 体の左右どちらか一方に、帯状に赤い斑点や水ぶくれができます。神経に沿って強い痛みが走るのが特徴で、原因は子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスです。
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん): 皮膚の深い部分で細菌が繁殖し、赤く腫れて熱を持ちます。ケガの傷口などから細菌が侵入して起こることが多いです。
腕が赤く腫れて熱を持つ症状は、時に命に関わる重篤な感染症(壊死性筋膜炎など)のサインである可能性も考えられます※。我慢せずに、一刻も早く医療機関を受診してください。
盛り上がりのある赤い斑点
赤い斑点が皮膚の表面からポツポツ、あるいはブクッと盛り上がっている場合、次のような原因が考えられます。
- 蕁麻疹(じんましん): 強いかゆみを伴う赤く盛り上がった発疹が典型です。重要なのは、一つ一つの盛り上がりが24時間以上は続かないという点。もし長引くようなら、蕁麻疹以外の病気を疑う必要があります※。
- 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん): 二の腕によく見られる、毛穴に一致したザラザラとした小さな盛り上がりです。「サメ肌」とも呼ばれます。
- 老人性血管腫: 「赤ほくろ」とも呼ばれ、少し盛り上がっていることが多い良性のできものです。
原因によって対処法が異なるため、気になる場合は皮膚科で相談することをおすすめします。
押しても色が消えない赤い斑点(紫斑)
赤い斑点を指でぎゅっと押しても色が消えない場合、それは「紫斑(しはん)」と呼ばれます。
これは、皮膚の表面が赤いのではなく、皮膚の下で出血が起きているサインです。
- 原因:
- 血管の異常: 血管がもろくなったり、血管に炎症が起きたりして出血しやすくなります(例:IgA血管炎)。
- 血液の異常: 血を固める成分である「血小板」が減るなど、血液の病気が原因のことがあります。
ぶつけた覚えがないのに紫斑ができたり、腕以外にも広がったりする、歯ぐきや鼻から出血するなどの症状があれば、注意が必要です。
また、蕁麻疹のように見えても、押して色が消えず24時間以上同じ場所に発疹が続く場合は、血管の炎症(蕁麻疹様血管炎)が隠れているケースもあるため、早めに内科や皮膚科を受診しましょう※。
命に関わる危険なサインは?すぐに救急外来を受診すべき症状
腕の赤い斑点は、その多くが心配のない皮膚トラブルです。しかし、ごく一部に、命の危険が迫っていることを知らせる重大なサインが隠れていることがあります。
これから挙げる症状が一つでも当てはまれば、「様子を見よう」という判断は非常に危険です。ためらわずに夜間・休日診療や救急外来を受診してください。

激しい痛みや高熱を伴う
赤い斑点と同時に、皮膚の奥が焼けるように痛む、何かで刺されたような激しい痛みがある、38度を超える高熱が出ている。これは、皮膚の深い部分で重篤な感染症が起きているサインです。
皮膚のバリア機能を突破した細菌が内部で急激に増殖し、次のような病気を引き起こしているおそれがあります。
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん): 皮膚の深い層から皮下脂肪にかけて細菌が感染し、赤く硬く腫れ、熱感と強い痛みを伴います。
- 壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん): 「人食いバクテリア」とも呼ばれ、皮膚や筋肉を覆う膜が急速に壊死していく、極めて危険な感染症です。
これらの感染症は、細菌が血流に乗って全身に広がり、多臓器不全を引き起こす「敗血症」へと移行しかねません。
特に、腕だけでなく顔まで赤く腫れてきた場合は、命に関わる重篤な感染症の兆候である可能性が指摘されており、一刻も早い対応が必要です※。
息苦しさや意識の低下がある
赤い斑点とともに、次のような症状が現れた場合、最も緊急性の高い状態の一つです。
- 息がゼーゼー、ヒューヒューする
- 喉が締め付けられる感じで、声がかすれる
- 急にめまいや立ちくらみがして、意識が遠のく
これは「アナフィラキシー」という、アレルギー反応の中でも特に重く、急激な全身反応が起きている状態です。
特定の食べ物や薬、蜂の毒などが原因となり、血圧低下や呼吸困難を引き起こします。唇やまぶたがパンパンに腫れる「血管性浮腫」を伴うこともあり、喉の粘膜が腫れると気道が塞がり、窒息に至る危険もあります※。
1分1秒を争う事態ですので、迷わず救急車を呼んでください。
斑点が急激に全身へ広がっている
最初は腕だけだった赤い斑点が、数時間から数日のうちに、またたく間に全身へと広がっていく。この場合、重篤な薬物アレルギー(重症薬疹)や、全身性のウイルス感染症を疑う必要があります。
特に警戒すべきは、次のような命に関わる薬疹です。
- 中毒性表皮壊死症(TEN): 多くはかゆみのない赤い斑点として始まり、急速に高熱や全身倦怠感を伴います。その後、広範囲にわたって皮膚がやけどのように水ぶくれになり、剥がれ落ちてしまう極めて重篤な状態です。報告によっては死亡率が非常に高い、危険な薬疹です※。
- 薬剤性過敏症症候群(DIHS/DRESS): 高熱と全身の赤い発疹に加え、リンパ節の腫れや、肝臓・腎臓といった内臓に重い障害を引き起こします。
これらの病気は、見た目の皮膚症状以上に、体の中で深刻な事態が起きているサインです。
原因となりうる薬を飲み始めてから2週間~2ヶ月以内に発症することが多いとされています。原因薬を特定し、直ちに中止した上で専門的な治療が必要になるため、急いで医療機関を受診してください。
受診するなら何科?診療科の選び方と受診の目安
腕に突然あらわれた赤い斑点。「どこの病院に行けばいいんだろう?」と迷うのは当然です。
赤い斑点の原因は、単純な虫刺されから、体の内部に潜む病気のサインまで様々。原因によって専門とする診療科が異なるため、適切な科を選ぶことが、的確な診断と治療への第一歩になります。
まずは皮膚科受診が基本
結論から言うと、迷ったら、まずは皮膚科を受診しましょう。
皮膚科は、皮膚トラブルの専門家です。医師が斑点の色や形、分布などを直接目で見て触って診察する「視診」や「触診」のプロであり、多くの病気を診断できます。
<皮膚科が専門とする主な症状>
- 虫刺され
- かぶれ(接触皮膚炎)
- じんましん
- 帯状疱疹
- アトピー性皮膚炎
皮膚科では、症状に合わせて塗り薬や飲み薬を処方します。特につらいかゆみには、効果が長く続く飲み薬(抗ヒスタミン薬)が有効です。長期にわたって安全に治療を続けられることがわかっている薬もあり、専門医は患者さん一人ひとりの状態に合わせて最適な薬を選んでくれます※。
自己判断で市販薬を使い続けるよりも、一度専門医に相談することが、結果的に早く楽になる近道です。
内科やアレルギー科も選択肢に
腕の赤い斑点は、皮膚だけの問題ではなく、体の中からのSOSサインであるケースも少なくありません。
特に、次のような全身の症状を伴う場合は、内科の受診を検討してください。
- 発熱や体のだるさがある
- 関節がズキズキと痛む
- 斑点を指で押しても色が消えず、青あざのように見える(紫斑)
- 歯ぐきから出血しやすいなど、出血がおかしい
これらの症状は、血管の炎症や血液の病気、肝臓の不調といった、内臓の疾患が皮膚にサインとして現れている可能性があります。
また、特定の食べ物を食べた後や、決まったものに触れた後にじんましんを繰り返す場合は、アレルギー科も選択肢になります。アレルギー治療は、原因を特定し、それを避ける生活指導も重要です。特に、お子さんや妊娠中の方など、薬の使い方が慎重になるケースでは、専門家と相談しながら治療計画を立てることが何より大切です※。
子どもや高齢者の場合に注意すべきこと
お子さんの体に赤い斑点が出たときは、まずかかりつけの小児科に相談するのが安心です。
子どもは、りんご病や手足口病、水ぼうそうなど、特有のウイルス感染症で発疹が出ることが珍しくありません。小児科医は、発疹だけでなく熱や機嫌といった全身の状態を総合的に診て、これらの感染症かどうかを的確に判断してくれます。
一方、ご高齢の方の皮膚トラブルは、少し複雑な背景が隠れていることがあります。
加齢によって皮膚が乾燥し、バリア機能が低下するため、ささいな刺激で湿疹やかゆみが起きやすくなります。ある研究では、介護施設で暮らす方の約7割がかゆみを経験し、その半数ははっきりした発疹を伴わなかったと報告されています※。
また、普段から飲んでいる薬の影響や、持病が関係している可能性も考えられます。そのため、まずは体の全体を把握しているかかりつけの内科医、あるいは皮膚科医に相談することが重要です。
自宅でできる応急処置と悪化させないための注意点
腕に突然あらわれた赤い斑点。かゆみや痛みがあれば、すぐにでも何とかしたいと思うのは当然です。
病院に行くまでの間、症状を悪化させないためにできること、そして絶対にやってはいけないことを知っておきましょう。
ただし、ここでお伝えするのはあくまで応急処置です。根本的な解決には、専門医による的確な診断が欠かせません。

冷やすべきか、温めるべきか
かゆみや熱っぽさを感じるなら、答えは**「冷やす」**です。
冷やすことで患部の血管がキュッと縮み、炎症やかゆみの原因となる物質の働きを一時的に抑えることができます。
清潔なタオルやガーゼで保冷剤を包み、じんわりと冷やすのがポイント。直接、氷などを肌に当ててしまうと、かえって皮膚を傷つける「凍傷」のリスクがあるため注意してください。
逆に、体を温めるのは症状を悪化させるもと。血行が良くなると、かゆみはさらに強くなります。熱いお風呂に長く浸かったり、お酒を飲んだりするのは避け、入浴はぬるめのシャワーでさっと済ませるのが賢明です。
やってはいけないNG行動(掻く、潰すなど)
跡を残さず、きれいに治すために。以下の行動はぐっとこらえてください。
掻きむしる 気持ちは痛いほどわかりますが、これが最も悪化を招く行為です。掻くことで皮膚の「バリア機能」が壊れ、そこから細菌が侵入して化膿(二次感染)したり、シミ(炎症後色素沈着)として跡が残ったりする原因になります。
斑点や水ぶくれを潰す 気になるからと、無理に潰したりいじったりするのは禁物。掻くことと同様に、感染のリスクを高めるだけです。
ゴシゴシ洗う・強い刺激を与える ナイロンタオルで強くこするなど、物理的な刺激は炎症を悪化させます。特にご高齢の方は、目に見える発疹がなくても皮膚の水分量が低下しているだけでかゆみを感じることがあり、ささいな刺激が大きな肌トラブルにつながりやすいのです※。
市販薬を使っても良いケースと選び方
原因が「軽い虫刺され」や「一時的なかぶれ」などハッキリしていて、症状も腕の一部に限られている場合に限り、市販薬で様子を見ることも可能です。
しかし、自己判断での薬の使用は慎重に行う必要があります。
薬局で薬を選ぶ際は、薬剤師に相談するのが基本です。かゆみには抗ヒスタミン成分、炎症にはステロイド成分の入った塗り薬が選択肢になります。また、全身のかゆみには飲み薬も有効で、近年では眠気の副作用が少なく、長期間にわたる安全性が確認されているタイプの薬(第二世代抗ヒスタミン薬)も市販されています※。
ただし、市販薬を使う上で、非常に重要な注意点があります。
それは、蕁麻疹(じんましん)のような見た目でも、一つの発疹が24時間以上同じ場所に居座り続ける場合、それは単なる蕁麻疹ではない可能性が高いということです※。血管の炎症など、別の病気が隠れているサインかもしれません。
また、原因がわからないのに安易にステロイドの塗り薬を使うと、もし感染症だった場合に症状を大きく悪化させる危険もあります。
数日間、市販薬を使っても良くならない、あるいは悪化するようなら、すぐに使用を中止して皮膚科を受診してください。
医師に症状を的確に伝えるための問診準備リスト
腕に赤い斑点ができて病院へ行くとき、「うまく症状を説明できるだろうか」と不安になるかもしれません。
でも、大丈夫です。いくつかのポイントを事前にメモしておくだけで、医師は診断に必要な情報を正確に得られます。
診察の精度を上げる「自分だけのカルテ」を作るつもりで、ご自身の状態を整理してみましょう。
いつから症状があるか
「いつから」症状が始まったかは、原因を探るための極めて重要な手がかりです。突然現れたのか、徐々に出てきたのかで、考えられる病気は大きく変わります。
受診する前に、以下の点について思い出せる範囲でメモしておきましょう。
- 具体的な日付や時期: 「3日前の夜から」「先週の週末あたりから」など
- 気づいたきっかけ: 「朝起きたらできていた」「お風呂で腕を洗っている時に気づいた」など
- 症状が出る直前の行動: 「公園で草むしりをした後」「新しいハンドクリームを使い始めた日」「山へハイキングに行った」など
急性のアレルギー反応なのか、数週間かけて進行する病気なのかを判断するためにも、発症時期の情報は診断の大きな助けになります。
斑点の変化(形、大きさ、数)
赤い斑点の見た目の変化は、診断の決め手となる重要な情報です。診察時には症状が落ち着いていることもあるため、スマートフォンなどで日々の変化を写真に撮っておくことが非常に役立ちます。
特に、以下のポイントに注目して観察し、記録しておきましょう。
- 形や状態: はっきりした丸い形か、地図のようにいびつか。盛り上がりはあるか、平坦か。水ぶくれや膿(うみ)を伴っているか。
- 大きさの変化: 最初は点だったものが、だんだん広がってきたか。
- 数や広がり: 1つだけだったものが増えてきたか。腕だけだったものが、胸やお腹など他の部位にも広がってきたか。
特に注意したいのは、かゆみのない赤い斑点から始まり、急激に水ぶくれや皮むけが悪化するケースです。これは、ごく稀ですが命に関わる重篤な薬疹(中毒性表皮壊死症:TEN)のサインである可能性も報告されています※。見た目の変化を正確に伝えることが、正しい診断への近道です。
他の症状(発熱、倦怠感など)
腕の赤い斑点は、皮膚だけの問題とは限りません。体の中で起きている異変が、皮膚にサインとして現れている可能性があります。
皮膚以外の症状がないかを確認し、ささいなことでも医師に伝えましょう。
- 全身のサイン: 発熱、体のだるさ(倦怠感)、関節や筋肉の痛み
- 粘膜のサイン: 口の中が荒れる(口内炎)、目が充血する
- その他のサイン: 息苦しさ、めまい、頭痛、食欲がない、鼻血や歯ぐきから出血しやすい
特に、高熱や全身の赤い発疹、リンパ節の腫れが同時に出ている場合、内臓に重い障害を引き起こす特殊な薬疹(薬剤性過敏症症候群:DRESS)の可能性も考えられます※。
服用中の薬やアレルギー歴
赤い斑点の原因として、薬の副作用(薬疹)やアレルギーは決して珍しくありません。お薬手帳があれば、必ず持参してください。
普段から口にしているものを正確に伝えることが、原因特定への最短ルートになります。
- 服用中の薬: 病院の処方薬はもちろん、市販の風邪薬や痛み止め、漢方薬、サプリメントまで、すべてを伝えましょう。
- 最近始めたもの: 「この薬を飲み始めてから」「この化粧品を塗り始めてから」といった情報は非常に重要です。
- アレルギー歴: 過去に薬や食べ物、金属などでアレルギーを起こした経験があれば、必ず伝えてください。
薬によっては、飲み始めてから数週間〜数ヶ月後に症状が出ることもあります。かゆみがないから薬は関係ない、と自己判断するのは危険です。命に関わる重篤な薬疹は、かゆみを伴わないことも少なくないのです※。
腕の赤い斑点の治療法と跡を残さないためのアフターケア
腕にできた赤い斑点をきれいに治すには、「原因に合った治療」と「治療後のスキンケア」という二つの車輪が不可欠です。
「跡が残ったらどうしよう…」という不安は、適切な治療とセルフケアで大きく減らすことができます。ここでは、病院での治療からご自宅でできるアフターケアまで、一歩踏み込んで解説します。

病院で行われる主な治療(塗り薬・飲み薬)
腕の赤い斑点の治療は、原因によって180度異なります。医師は斑点の見た目や症状、必要に応じた検査結果から、一人ひとりに最適な治療法を組み立てていきます。
治療の主役となるのは、塗り薬と飲み薬です。
- 塗り薬(外用薬):
- ステロイド外用薬: 湿疹やかぶれなど、皮膚の「炎症の火事」を鎮めるための薬です。
- 抗生物質外用薬: 細菌感染が原因の場合や、掻き壊してしまった傷口から細菌が入らないようにするために使います。
- 飲み薬(内服薬):
- 抗ヒスタミン薬: 蕁麻疹(じんましん)などのアレルギー反応による、つらいかゆみを内側からブロックします。最近では、眠気などの副作用が少なく、長期間にわたって安全に治療を続けられることが確認されている薬もあります。
- 抗ウイルス薬・抗菌薬: 帯状疱疹や梅毒など、体内に潜むウイルスや細菌を退治するための薬です。
- ステロイド内服薬・免疫抑制薬: 症状が重い場合や、体の免疫システムが自身の血小板を攻撃してしまう紫斑病(ITP)など、体の内部に原因がある病気の治療で使われます。
特に注意したいのは、見た目が蕁麻疹のようでも、一つの発疹が24時間以上同じ場所に居座り続けるケースです。これは単純な蕁麻疹ではなく、血管の炎症など別の病気が隠れているサインかもしれず、診断のために皮膚の一部を採って調べる検査(生検)が必要になることもあります※。
また、薬が原因で起こる薬疹の中には、かゆみがなくても急速に悪化する命に関わる重篤なタイプ(中毒性表皮壊死症など)も報告されています※。「かゆくないから大丈夫」という自己判断はせず、原因を突き止めて適切な治療を早く始めることが何よりも重要です。
治療にかかる期間と費用の目安
治療期間は、赤い斑点の原因によって大きく異なります。
- 比較的短い期間で治るもの(数日〜数週間)
- 虫刺され、軽いかぶれ、急性蕁麻疹など
- 原因がはっきりしており、その原因が取り除かれれば速やかに改善します。
- 少し長めの治療が必要なもの(数週間〜数ヶ月)
- 帯状疱疹、アトピー性皮膚炎、ジベルばら色粃糠疹など
- ウイルスを退治したり、体質的な問題をコントロールしたりするのに時間がかかります。
- 長期的な管理が必要なもの(数ヶ月〜年単位)
- 慢性蕁麻疹、免疫性血小板減少症(ITP)など
- ITPのように体の免疫が関わる病気では、初期の治療で良くなっても、長期的な視点で状態を安定させることが大切です※。
費用は、ほとんどの治療が健康保険の対象です。3割負担の場合、初診で数千円、その後の通院は1回あたり千円〜数千円程度が一般的な目安となります。ただし、血液検査や皮膚生検などの詳しい検査を行う場合は、追加で費用がかかります。
きれいに治すためのスキンケア方法
薬による治療効果を最大限に引き出し、跡を残さずきれいに治すためには、ご自宅での日々のスキンケアがカギを握ります。
優しく洗い、刺激を避ける 洗浄料はよく泡立て、手でなでるように優しく洗いましょう。ナイロンタオルなどでゴシゴシこするのは、炎症を悪化させるだけなので絶対に避けてください。
入浴後すぐの保湿を徹底する お風呂から出たら、肌が乾ききる前に保湿剤を塗りましょう。皮膚のバリア機能を正常に保ち、外部からの刺激や乾燥から肌を守ります。特にご高齢の方は、目に見える発疹がなくても皮膚の水分量が低下しているだけでかゆみを感じることが多く、保湿は治療と同じくらい重要です※。
紫外線対策を怠らない 炎症が起きた後のデリケートな皮膚は、紫外線を浴びると色素沈着、つまり「シミのような跡」が残りやすくなります。治りかけの時期こそ、衣服で隠したり、日焼け止めを塗ったりして肌を守ることが大切です。
「掻かない」ための工夫を かゆい時に掻いてしまうのは、皮膚のバリアを自ら壊し、細菌の侵入口を作っているのと同じです。掻き壊しは、跡が残る最大の原因になります。かゆみが我慢できないときは、処方された薬を使うのはもちろん、冷たいタオルなどで患部を優しく冷やすのも有効な手段です。
まとめ
今回は、腕にできる赤い斑点の様々な原因から、危険なサイン、正しい対処法まで詳しく解説しました。
腕の赤い斑点は、多くが一時的な皮膚トラブルですが、「かゆみがない」「押しても色が消えない」など、中には内臓の病気が隠れているサインの場合もあります。自己判断で市販薬を使い続けたり、様子を見たりすることで、治療が遅れてしまう可能性も否定できません。
不安な気持ちで過ごすよりも、まずは皮膚トラブルの専門家である皮膚科医に相談することが、的確な診断と安心につながる一番の近道です。この記事で得た知識をもとに、気になる症状があれば、ぜひ早めに医療機関を受診してくださいね。
参考文献
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- Jauch AJ, Schmidt-Barbo P, Schultheiss C, et al. Efficacy and safety of eltrombopag in combination with dexamethasone as first-line treatment in adult patients with newly diagnosed immune thrombocytopenia. British journal of haematology 208, no. 2 (2026): 789-793.
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- Peko GA, Bussel JB. Are there long-term effects of combination therapy for newly diagnosed adults with ITP? British journal of haematology 208, no. 2 (2026): 779-783.